2014年8月21日木曜日

夏読書.梨木香歩著『海うそ』.


彼のお父さんにお勧めしてもらった本.

梨木香歩著『海うそ』
病院の待ち時間と夕食後一気に読み終えました.
2時間ほど.

あとで、調べたところ
高校時代くらいに読んだ『西の魔女が死んだ』の作者だったんですね.

南九州の遅島で繰り広げられる、魂の遍歴の物語。
(帯表紙引用)

実は、お父さんからの紹介だったので
難しいのかなぁと思っていました.

最初は、主人公が人文地理学の研究者であることと
表紙裏に地図が書かれていることから、
私の苦手な地理?と読み始めました.

でも、書き手の筆力の凄さに物語の中へ引き込まれていきました.
情景描写が凄いです.
読んでいる私の周りは、遅島そのものになっていたと思います.

最終話のいきなりの

“五十年の後”

ここから話しは勢いよく佳境を迎えます.

時は経つ
変化するもの
無常なもの
そんな中で私たちは生きているのだぁと
切ない中に読み終えた後、
凛とした気持ちになる作品でした.

過去、未来
死、生
変化
無常
色即是空、空即是色



民俗学や宗教的なこともあり読みやすさ読みにくさは人それぞれあるかもしれませんが
書き手の上手さに惹かれる作品でした.


+++



人にお勧めしてもらい読むと
お勧めしてくれた人はどのような気持ちで読んだのだろうと
別の観点でも読みました.
面白いですね.
 

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