西加奈子著『きいろいゾウ』.

宮崎あおいさんの出る映画で

気になっていた作品.

西加奈子著『きいろいゾウ』

ちっぽけな夫婦の大きな愛の物語

本当に大切なものなんて、たったひとつしかない。

その昔.

少女は、病室で

きいろいゾウと出会った.

青年は、飛ばない鳥を

背中に刻んだ.

月日は流れ、

都会に住む一組の若夫婦が

田舎の村にやってきた.

妻の名前は、妻利愛子.

夫の名前は、武辜歩.

ツマ、ムコさんと呼び合う仲のよいふたりだった.

物語が、いま、はじまる.

最新にして最深の、恋愛長編小説.

（帯表紙より）

クライマックスにかけて涙が出てきました.

最深の恋愛小説などと書かれてあると、

典型的な誰かが亡くなる作品なのかなと思いますが、これは違いました.

悲しくて涙が出るのではなく、

愛しさが溢れて涙が出てくる作品でした.

これまた、主人公以外の登場人物も素敵で…

読み終わったあと、

夫婦であることを改めてしあわせに感じました.


洗濯物がはためていると、うれしくなる.
それは、驚くほど賑やかで幸福な光景だった.
…洗濯物を入れて、洗剤をぱらぱらふりかけて、そしてスイッチを押す.
じゃーと水が出て、そして始まる.ごうん。ごうん.
その音が幸福だなんて思わなかった.
赤や黄色や茶色の洗濯物がひらひらゆれていることが
そんなに幸福だなんて思わなかった.
（『きいろいゾウ』引用）


私たちは、すごい逆三角形の頂点にいるんだ.・・・わたしがムコさんと出会えたのは奇跡だ.

（『きいろいゾウ』引用）

夫婦って不思議

夫婦って奇跡

あぁよかった♡
読み終わった後、夫婦になれてよかったとか改めて思いました.
いつもより、もっと優しくなれる気が（笑 

クライマックス読んでいるとき、彼が隣でパソコンしながら鼻歌混じりの歌を歌う.
それが、なんだか幸せに感じさらに泣いた
…とか後で彼に言ったら、プッってふいて笑われました.ハハ

＋＋＋

きいろいゾウ/西加奈子


 ツマとムコの両視点から交互に描かれてある作品です. 
2人の気持ちが分かるから、より愛おしく、愛されているということがひしひしと伝わる
ちっぽけな夫婦の大きな愛の物語でした.

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