2013年11月11日月曜日

読書.重松清著 『エイジ』.




山本周五郎賞受賞作


 町には連続殺人通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、
ついに捕まった犯人は同級生だった-。(裏面引用)

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中学生のリアルな日常がエイジを通して見える.
 中学生でなくても、さまざまな人間模様や個性により
自分の中学時代に置き換えて読むことが出来る作品だった. 

犯人が身近な人だったことで、
 “いい子”とか“キレル”とか“友情”とか“家族”とか
エイジを囲む環境の中で

犯人にあった「その気」は誰にでも“あり”になっていく…

大人になっていく中学生の心にハラハラし、
どこかで分かると思うところがあり
あっという間に読むことが出来る作品だった.

私は、女性だが“中学生の男子”ってこんな感じなの?と
笑ってしまうところもあるし. ふふふ


この作品を読んで
子どもたちは、ただただ一生懸命生きていると感じた.






ぼくは、いつも思う。
「キレる」っていう言葉、大人が考えている意味はちがうんじゃないか。
我慢とか辛抱とか感情を抑えるとか、そういうものがプツンとキレるんじゃない。
自分と相手とのつながりがわずらわしくなって断ち切ってしまうことが、
「キレる」なんじゃないか。
                             (『エイジ』より)



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